Eラインとは?口ゴボが悪化する習慣や整える方法も解説
Eラインは美しい横顔の基準のひとつであり、簡単にセルフチェックも可能です。そんなEラインが乱れる原因となるロゴボですが、生活習慣を見直しつつ、歯科矯正や美容整形を行えば、より効果的にEラインが整い、美しい横顔を手に入れられるでしょう。
- 歯科医院名:緑のテラス歯科クリニック
- 歯科医師名:院長 丸山啓介先生
- サイトURL:https://midori-terrace.com/
みなさんは、化粧室や電車などで横に座った女性の横顔を、何気なく見つめてしまった経験はないでしょうか。実は、モデルなどの美意識が高い人だけでなく、一般女性は誰しも自分の横顔以上に、他人の横顔をついついチェックしているものです。
しかし、横顔は頬のたるみや二重顎など、自分では気づきにくい年齢による変化があらわれやすい部分です。それにもかかわらず、ほかの人は気づいても、自分自身は気づかずに時が過ぎ、あるときショックを受ける人も多いのではないでしょうか。
この記事では、横顔の美しさを表す「Eライン」について説明するとともに、セルフチェック方法などを紹介します。また、Eラインを破綻させる「ロゴボ」を悪化させる習慣や癖などもご紹介し、Eラインを美しく整え保つための方法を解説します。
Contents
Eラインとは?
「Eライン」とは「エステティックライン(esthetic line)」の略で、横顔における鼻の先と下顎(したあご)の先を結んだ線を指します。美しい顔の条件として、さまざまな判断基準があるなかでも、非常に重要とされています。
アメリカの歯科矯正医であるロバート・リケッツ氏が提唱し、一般的には、Eラインより唇が前に出ていなければ、美しい横顔だといわれています。
ただし、欧米人よりも日本人は鼻が低いです。よって「上唇がEラインに載り、下唇がEラインよりも2mm程度内側にある横顔」が、日本人の最も理想的な横顔であると考えられています。
Eラインが重要な理由
正面顔がきれいであれば、十分美しい顔であると考える人も多いなかで、Eラインが、美しい顔の条件として重要とされるのにはなぜなのでしょうか。2つの理由について説明していきます。
普段の美意識・お手入れが横顔に現れる
横顔は、実は年齢による変化が大きく「今」の自分があらわれる部分です。よって、美意識の高いモデルなどは一般の人よりも、常に横顔をチェックしています。
カネボウ化粧品が2018年に実施した「30代のモデル女性100名と一般女性100名に聞く美意識調査」によると、モデルは「どの方向から見られても大丈夫なように意識している」が61%で、一般人の12%と大きく差があり、美意識が高い人ほど、横顔の美しさを重要視していることがわかります。
年齢的な変化としては、頬のたるみや二重顎などです。正面顔では気づかずに、あるとき三面鏡やSNSなどの写真を見て、今の自分の変化に気づき驚く人も多いのが事実です。普段から横顔も意識したお手入れをすることが大切です。
横顔も他人から見られている
普段の自分を思いかえしたとき、化粧室や電車の中、エレベーターやトイレの順番を待っているとき、周りにいる人の顔をチェックしていませんか?モデルなどの美意識が高い人でなくても、自分の横顔は意識していなくても他人の横顔は普段から自然と気にしているものです。
カネボウ化粧品の調査でも「ほかの人の横顔を見てシルエットが気になった」「人の横顔を見て二重あごに気づくことがある」「その人らしさは横顔にあらわれると思う」などに約半数の人が賛同しています。
横顔には、その人の美しさだけでなくその人らしさが表れています。常に多くの人に横顔をチェックされ、判断されていることを意識しておきましょう。
Eラインのセルフチェック方法は?
Eラインのセルフチェック方法を解説します。簡単にできますので、ぜひ自分のEラインを確認してみてください。
ステップ1:定規やボールペンを用意(人差し指でも可)
ステップ2:鼻先と顎先(あごさき)に定規・ボールペンを当てる
ステップ3:定規・ボールペンに唇が当たるか、当たらないかを確認
日本人は「上唇がEラインに載り、下唇がEラインよりも2mm程度内側にある横顔」が理想的な横顔とされています。定規やボールペンが、上唇に触れない、または触れるギリギリであった場合、美しいEラインであるといえるでしょう。
逆に、唇が定規やボールペンよりも手前に位置している、またはEラインを越えている場合は、Eラインが崩れている状態といえるでしょう。
Eラインは、普段自分では気づきにくいものですが、周囲からはよく見られている角度です。セルフチェックを行って、横顔にコンプレックスを抱える人もいるでしょう。
しかし、ご自身の横顔がどのような状態か、まずは気づくことが大切です。Eラインが乱れていると、外見だけでなく、実は機能性に問題があるケースもあり、歯科矯正治療が望まれる場合もあるからです。
横顔美人なEラインができない4つのタイプ
セルフチェックを行って、横顔美人なEラインができなかった人も多くいるのではないでしょうか。Eラインができない原因には、4つのタイプがあるとされています。
自分はどのタイプなのか、確認してみてください。
口ゴボ
ロゴボとは、口先が突き出ていることで、Eラインよりも口先がはみ出しているタイプです。ロゴボとなる原因はさまざまですが、出っ歯が主な原因の場合が多いです。
出っ歯により、唇を閉じても口先が前に突き出る状態となり、横から見ても口元が盛り上がって見えてしまいます。そのうえ、口を閉じるためには、口周囲の筋肉を使う必要があり、梅干しのようなシワができる人もいます。
受け口
受け口とは、下顎(したあご)が上顎(うわあご)よりも出ているタイプです。下顎が出ている場合も、理想的なEラインができない原因となります。受け口は、下顎前突(かがくぜんとつ)とも呼ばれています。
このような状態であると、噛み合わせにも問題を生じやすく、発音しにくかったり、うまく咀嚼できないことで消化不全を起こしたりと、全身のバランスを崩す要因ともなりえます。
顎の骨格による口ゴボ
出っ歯以外にも、ロゴボになる原因があります。それは、顎の骨格によるケースです。生まれつきの顎の骨格であったり、顎が成長し過ぎたり、または成長しなかったりすることにより、Eラインができない原因となります。
Eラインを整えるには、歯列矯正だけでなく外科的手術も必要とされることが多く、難渋するケースが多いのはこのタイプです。
顎の骨格は、大人になってからでも、口呼吸や舌で歯を押すなどの習慣により変化するといわれていますので、悪い習慣ははやめに自覚し直すようにしましょう。
鼻の小ささや唇の厚さ
Eラインは、鼻の先から下顎の先を結んだ線を指します。よって、鼻が小さく高さがない場合には、口先がEラインより前に飛び出てしまいます。
また、唇の分厚さもそのボリュームによっては、口先が前に飛び出ているように見えるため、Eラインができない原因のひとつとなります。
口ゴボが悪化する習慣や癖は?
ロゴボは、自力で改善することは残念ながらできません。完全に治すためには、歯列矯正や美容外科手術が必要です。ただし、自力で改善できなくても、ロゴボを悪化させないために普段の習慣や癖を見直すことがとても大切です。
また、正しく歯列矯正を行いながら、普段の習慣を改めることで、よりよい治療効果が得られるという効果もあります。
ロゴボが悪化する習慣や癖には、口呼吸や舌の位置がよくない、下唇を噛んでしまう、噛み合わせが悪いため、柔らかいものばかりを好んで食べるなどがあります。
それぞれについて説明していきましょう。
口呼吸になっている
口呼吸は、常に唇が歯を支えていない状態となるため、ロゴボが悪化しやすい原因となります。鼻呼吸では、舌先は上顎の内側につきますが、口呼吸では、下の前歯の裏につきやすく、舌で前歯を押し出すため、しだいに口先が前に突き出る可能性が高くなるのです。
また、口を開けたままの状態では、口周りの筋肉の衰えから、よりいっそう口呼吸を促進してしまうという悪循環にもつながります。
さらに、口周りの筋肉の衰えによるたるみが生じると、下顎が小さく後ろに下がって見えることもあり、顎と首の境界線を不明瞭なって、ロゴボが悪化するケースもあります。
舌の位置がよくない
舌の位置は、歯並びに影響するといわれています。口を閉じた際に、上顎に触れていて、舌先が上の前歯の少し後ろに触れているのが、舌の正しい位置です。
しかし、正しい位置にあっても、舌で前歯を押したり触れたりする癖はよくありません。また、普段の生活のなかでも、食べ物を飲み込むときや話をするときに、舌が出てしまう癖もロゴボや噛み合わせに影響するため、注意しましょう。
舌を正しい位置に戻すには、上の前歯の裏側付け根に舌先を当て、舌全体を上に押し当て5秒キープし、弾くように外すのを10回程度繰り返すというトレーニング方法があります。
普段は気にもしない舌の位置ですが、ロゴボや噛み合わせには非常に重要です。まずは自分の舌の位置を確認してみましょう。
下唇を噛んでしまう
下唇を無意識に前歯で噛んでしまう癖も、実はロゴボになりやすい原因のひとつです。繰り返し行うことで、前歯が少しずつ前に出てくる可能性があります。自分では気づかないことも多いですが、気づいた時点で早めにその癖をやめましょう。
また、不安やストレスなどの原因で、その癖が引き起こされている場合もあります。原因を改善し、対策を講じましょう。
柔らかいものを好んで食べる
柔らかいものばかりを食べていると、口の周りや顎の筋肉が衰えることで、ロゴボに見えてしまう可能性があるため、注意が必要です。また、とくに子ども時代に、歯ごたえのある硬い食べ物を噛まない習慣をつけてしまうと、顎の発達にも影響し、ロゴボになりやすいといわれています。
子どもの成長期に、顎の発達が十分でない場合、本来生えてくる歯の数に必要な場所が狭くなるため、歯並びにも影響します。 ロゴボの予防にとっても、子どもには歯応えのある食事やおやつを心がけましょう。
Eラインを整える方法は?
ここまで、Eラインが美しい横顔に重要であること、セルフチェック方法などをご紹介してきました。セルフチェックを行って、Eラインを整えたい場合、どのような方法があるのでしょうか。Eラインを整える方法としては、歯科矯正と美容整形の2つがあります。
歯科矯正で治療する
出っ歯によるロゴボや受け口などは、Eラインが乱れる原因のひとつです。このような場合、歯科矯正を行うことで、Eラインを整えることが可能です。歯科矯正には、マウスピース矯正やワイヤー矯正があり、一人ひとりの歯並びの状態に合わせて適応があります。
歯科矯正でEラインを整えるメリット
歯科矯正は、Eラインを整えて横顔の美しさを得られます。それに加え、歯並びが整うことで、虫歯や歯周病になりにくくなるのはもちろん、自信を持って笑えるようになるというメリットがあります。
また、噛み合わせが改善することで、うまく咀嚼できないことでの消化不全などが解消するとともに、良好な口腔状態をキープできるようになります。
良好な口腔状態を保てれば、年齢を重ねてもより多くの歯を残せる可能性が高まり、健康によい影響を与えてくれます。歯科矯正の治療には、ある程度時間がかかりますが、持続した効果が得られるのも特徴です。
歯並びは審美性に関わるだけでなく、放置することによって健康状態を損なう場合もあります。こちらの記事では、八重歯と犬歯の違いや、八重歯を放置する危険性について解説します。
美容整形で治療する
顎や鼻などの骨格が原因により、Eラインが乱れている場合は、美容整形で治療することが可能です。治療方法はヒアルロン酸注入や糸、プロテーゼ挿入(医療用シリコンを外科手術で挿入する治療法)などがあり、効果は半永久的に持続するものから一時的なものなどさまざまです。
まとめ
横顔は、正面顔よりもその人の今を表すとされ、気づかないうちに多くの人にチェックされる部分であるため、美意識の高い人ほど気を使っています。
Eラインは、横顔美人の条件として重要な基準です。しかし、骨格や歯並びによるロゴボなどが原因により、美しいEラインができない人も多くいます。
Eラインを整える方法は、歯科矯正と美容整形であり、歯科矯正にはマウスピース矯正など、矯正期間も誰にも気づかれずに、より手軽に治療できる方法も増えています。
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Eラインを整えることは、見た目が変化するだけでなく、精神的にも健康にもよい影響をもたらすことがわかっています。マウスピース矯正でEラインを整えたい方は、無料相談も行っています。まずは、お気軽にお問い合わせください。