歯の矯正期間はどのくらいが平均?早く終わる人の特徴とは

歯の矯正にどのくらいの時間がかかるのか気になる方も多いでしょう。この記事では歯の矯正期間の平均に加え、矯正期間を早める方法もあわせて解説しています。歯の矯正を考えている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

    【監修】

  • 歯科医院名:緑のテラス歯科クリニック
  • 歯科医師名:院長 丸山啓介先生
  • サイトURL:https://midori-terrace.com/

「歯の矯正をしたいけど、仕事が忙しくて歯医者に通えない」
「地方に住んでて、近くに歯の矯正ができるクリニックがない」

上記のような悩みを抱えていませんか。歯を矯正するには定期的な通院が必要になることが多く、仕事で忙しいとなかなか時間を取れない人も多いです。スケジュール調整のためにも、歯の矯正にはどの程度の時間がかかるのか興味を持つ人も多いでしょう。

そこでこの記事では、歯の矯正期間の平均や矯正が早く終わりやすい人の特徴を解説します。歯の矯正期間を短縮できる方法もあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

歯の矯正期間の平均

歯の矯正期間の平均は、以下のとおりです。

・表側矯正:1年~3年ほど
・裏側矯正:1年半~3年ほど
・マウスピース矯正:3か月~2年ほど

個人差があるため、具体的に何年かかるかは断言できません。自分の歯はどの程度の期間で矯正できるのかは、歯科医師に診てもらう必要があります。

表側矯正

表側矯正は、歯の前面に装置を取り付ける矯正方法です。金属やセラミック製のブラケットとワイヤーを使用して、歯を所定の位置に動かします。装置は目に見える位置にあるため、目立つことが気になる人は、目立ちにくい素材を選択することも可能です。

矯正期間は1年から3年ほどを見込んでおり、とくに複雑な歯並びの調整が必要な場合に適しています。装置の取り外しは専門家が行う必要があるため、歯磨きなどの日々のメンテナンスが欠かせません。

長年にわたり広く利用されているため、表側矯正の効果は十分に高いといえます。

裏側矯正

裏側矯正は歯の内側、つまり見えない部分に矯正装置を取り付ける方法です。裏側矯正では、通常のブラケットとワイヤーを用いて、歯を適切な位置に調整します。

主な利点は、装置が外部からほとんど見えないため、矯正中でも見た目を気にする必要がないことです。矯正に要する期間は表側矯正より長く、1年半から3年ほどです。

しかし、装置の設置と調整には高度な技術が求められるため、診療時間が長くなりやすい傾向があります。また、高い技術力を必要とする分、費用も比較的高額になります。

裏側矯正は、見た目を重視する人にとってよい選択肢ではあるものの、専門の技術を持った歯科医師による丁寧な対応が必須で、治療費が高いのが難点です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で取り外し可能なマウスピース型の装置を用いることで、目立たずに歯を整える方法です。マウスピース矯正は、治療期間を短縮したい人や、矯正中の見た目を気にする人に適しています。

矯正にかかる期間は、対象となる歯の数や状態により異なります。一部の矯正では3か月ら、全体矯正なら1年から2年ほどと他の方法に比べて短期間で済むことが多いです。

治療計画に基づき、個々の歯の動きを精密に計算して作成されるマウスピースを使用します。治療期間中は、数週間ごとに新しいマウスピースに交換し、段階的に歯を理想の位置へと移動させます。

透明性と取り外し可能な特性から、日常生活における違和感や制限が少なく、矯正治療を受けられる点がマウスピース矯正の特徴です。

歯の矯正期間が長くなる理由

歯の矯正期間が長くなる理由は、主に以下の3つです。

・骨の変化を利用するため
・歯と歯が引っ張り合うため
・歯並びの状態が悪いため

それぞれの事例について、詳しく解説していきます。

骨の変化を利用するため

矯正治療において歯を移動させる過程は、単純に歯を押し動かすこと以上の複雑な生理的現象を伴います。歯を移動させるためには歯を支える骨、すなわち歯槽骨の変化を促すことが欠かせません。

歯に圧力を加えると、圧力の影響を受けた骨組織が再構築され、歯は新たな位置に移動します。成人後、骨は成長が止まったように見えますが、実は継続的に新しい骨に更新される「骨代謝」という働きが行われています。骨代謝により、古い骨組織が新しい骨組織に置き換わります。

このように、矯正治療では人体の働きをうまく利用して、歯を健康的かつ効果的に理想の位置へと導いているのです。

歯と歯が引っ張り合うため

矯正治療では、特定の歯に矯正装置を取り付けて、歯を動かすために力を加えます。しかし、力は単に動かしたい歯だけでなく、支点となる他の歯にも影響を及ぼします。たとえば、前歯を動かしたい場合でも、支えとなる奥歯にも力が作用し、結果として奥歯も動かしてしまう可能性があります。

このような相互作用により、歯と歯がお互いを引っ張り合う状態が生じるなど、矯正治療は想像以上に複雑になっているわけです。その結果、歯の矯正期間が予想以上に長くなることがあります。

治療過程で歯槽骨の変化が進むと、徐々に歯が目的の位置に移動していきます。しかし、骨の変化には時間が必要なため、矯正期間が長引いてしまうことがあるのです。

歯並びの状態が悪いため

歯並びが著しく乱れている場合は、矯正期間が長引きやすくなります。不正確な位置にある歯を適切な場所に移動させるには、段階的かつ複雑な調整が求められ、スペースを作るために特定の歯を抜くことが必要なことなどがあります。

また、歯並びの問題が顎の骨格から来ている場合は、単に歯を動かすだけでなく、顎の位置も調整する必要が生じることがあります。歯並びが悪いと、複数の治療を行わなければならない可能性があるため、矯正治療にかかる時間が長くなる傾向があります。

歯の矯正が早く終わる人の特徴

一方、歯の矯正が比較的早く終わりやすい人は、以下の特徴を持っていることが多いです。

・短期間で終わる治療方法を選んだ人
・年齢が若い人
・軽度の不正咬合の人
・虫歯や歯周病がない人
・抜歯が必要ない人

上記のいずれかに当てはまる場合は、なぜ矯正治療が早く終わるのかを解説していきます。

短期間で終わる治療方法を選んだ人

歯の矯正期間が短くなるかは、選択した治療方法によって左右されます。そのため、短期間で終わる治療法を選べば、その分早く完了するでしょう。

しかし、最適な矯正方法は、個々の歯並びの状況や治療範囲によって異なり、一概に短期治療が適用できるわけではありません。無理やり短期治療を実施したとしても、歯に合った方法ではない場合は、うまく矯正できない可能性もあります。

また、治療期間を短くするためには、定期的な通院や適切なケアが欠かせません。治療方法を選択したあとも、歯科医師の指示に従い、自宅でのケアを怠らないことが計画通りに治療を完了させるためのカギとなります。

矯正治療を早期に終えるためには、適切な方法の選択や、自分の積極的な取り組みが不可欠です。

年齢が若い人

年齢が若い場合は、歯と周囲の組織の新陳代謝が活発なため、治療期間が短くなる傾向があります。とくに小学生や中学生の間に歯の矯正を行うと、比較的に早期に終えることが可能です。小学生や中学生の時期は顎の成長が進んでいるため、矯正治療が顎の発達に良い影響を与え、理想的な歯並びと顎の形を形成しやすくなります。

しかし、すべてのケースで早期治療が最適とは限らず、永久歯の生えそろうタイミングなど、個々の成長発育の状態に合わせた治療開始の判断が重要です。成長期に始める矯正治療は、将来的に抜歯を避ける可能性を高めるなどのメリットがありますが、治療の適切な開始時期や方法は、歯科医師に相談しましょう。

軽度の不正咬合の人

軽度の不正咬合を持つ人は、矯正治療が比較的短期間で完了するでしょう。治療が必要な歯の数や移動させる必要がある距離が少ないためです。

たとえば、1本の歯が歯列から飛び出している場合やすき間がある場合など、奥歯の咬み合わせに影響がなければ、部分矯正が適用されることが一般的です。部分矯正は、特定の部位だけに焦点を当てて行うため、全体矯正に比べて治療期間が短くなります。

このように、全体ではなく一部分のみなど、軽度の不正咬合の場合は矯正は早く終了する可能性が高いです。

虫歯や歯周病がない人

矯正治療を実施するには、口内環境が健康であることが欠かせません。そのため、虫歯や歯周病がある場合は、先に治療を行います。虫歯や歯周病がない状態で矯正治療を開始する人は、治療の遅延を避けられるわけです。

矯正治療中に虫歯や歯周病が発生した場合は、矯正治療を一時中断し、治療する必要があります。そのため、全体的な矯正期間は延びてしまうでしょう。

矯正治療を効率的に完了させるためには、定期的な歯磨きや歯科医師のクリーニングによる口内のメンテナンスが不可欠です。口内環境を健全に保つことで、矯正治療の途中で治療を中断することなく、計画通りに治療を進められます。

抜歯が必要ない人

歯の矯正で抜歯を避けられる人は、治療期間を短縮できる傾向にあります。歯を動かすためのスペースがすでに十分にある場合は、抜歯の必要がなく、矯正装置による歯の移動距離も少なくなります。そのため、抜歯が伴う場合と比較して、全体的な治療期間が短くなりやすいです。

抜歯をしない場合の治療は、患者に心理的な負担が少なく、スムーズな治療進行が期待できます。

歯の矯正を短くするには

歯の矯正が早く終わる特徴に該当しない場合も、歯の矯正を短くすることは可能です。具体的には、以下の方法が考えられます。

・TI-A-LINEを利用する
・決められた装着期間を守る
・リテーナーを装着する
・虫歯や歯周病に気を付ける

歯の矯正を短くできる理由について、それぞれ詳しく解説していきます。

TI-A-LINEを利用する

TI-A-LINEを利用することで、歯の矯正期間を短縮することが可能です。TI-A-LINEが提供するマウスピース矯正は、軽度から中程度の歯並びの問題を対象にしており、出っ歯やすきっ歯、軽い受け口や歯のガタガタといった悩みにとくに効果的です。

TI-A-LINEでは、オーダーメイドのマウスピースを患者の自宅に送り届けます。オンラインで完結するため、患者の時間や経済的な負担を軽減できることも特徴のひとつです。

また、マウスピースは透明で目立たないため、外見が気になる人も安心して利用できるでしょう。マウスピースは毎日20時間の装着を基本としていますが、食事や歯磨きの際には簡単に取り外せます。矯正期間は歯並びの状態によりますが、軽度の場合は数か月で終了することもあります。

TI-A-LINEを利用することで、効率的かつ目立たない方法で理想の歯並びを手に入れることが可能です。

決められた装着期間を守る

矯正期間を短縮するには、規定の装着期間を守るなど、歯科医師の指示を厳守することが重要です。とくにマウスピース矯正では、一日20時間以上の装着が治療の効果を左右します。装着時間を守らないと、歯の動きが計画通りに進まず、治療期間が延長する可能性があります。

また、定期的な通院も治療の進行に不可欠です。通院スケジュールを守ることで、矯正装置の状態を適切に管理し、必要に応じて調整を受けられます。治療中に装置の外れや破損が発生した場合も、速やかに歯科医師の指示を仰ぎ、適切な対応を取ることが重要です。

装着期間をきちんと守るなどの患者の積極的な協力が、スムーズな治療進行と期間短縮につながります。

虫歯や歯周病に気を付ける

矯正治療中に虫歯や歯周病を発症すると、治療の進行に影響を及ぼし、期間が延長することになりかねません。とくにワイヤー矯正を行っている場合は、ブラケットやワイヤーの周りが磨き残しの原因となりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなりやすいです。そのため、通常より丁寧に歯磨きを行い、歯垢や歯石の除去に努めることが重要です。

また、舌や唇を噛む、頬杖をつくといった悪習癖も、歯への不要な圧力となり、治療の妨げになることがあります。矯正治療をスムーズに、かつ計画通りに進めるためには、日々の口腔ケアと悪習癖の改善が必要です。

こちらの記事では、歯科矯正にかかる費用について解説しています。治療方法や支払い方法も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

歯の矯正期間は、使用する矯正方法や年齢、不正咬合の程度、口内環境の健康状態に大きく左右されます。表側矯正と裏側矯正、マウスピース矯正の平均的な矯正期間は、表側矯正は1年~3年、裏側矯正は1年半~3年、マウスピース矯正は3か月~2年ほどです。

しかし、上記はあくまで目安であり、個々の状況によって異なることは理解しておきましょう。また、矯正期間が短い人には特定の特徴が見られます。効果的な矯正治療を行うためには、適切な治療方法の選択、口内環境の維持、定期的な歯科診療への通院が不可欠です。

TI-A-LINEのマウスピース矯正は、お客様が定期的な通院をせずに理想の歯並びを実現できます。透明で目立たないマウスピースを使用し、矯正期間も短く、治療費も抑えられます。お忙しい方や近くに矯正ができる歯科がない方は、TI-A-LINEへお気軽にご相談ください。